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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年05月19日 (Sun)
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2009年07月03日 (Fri)

 記念すべき、初回答作品。 傾向:ほのぼの / 中学生

【問題】

 遠くに転校していた好きな人が、突然帰ってきたっ!
 それなのに、その好きな人があなた(男)を完全に忘れていた。
 悲しくなったあなたが取った行動はっ!?

拍手[2回]




 確かに、あの頃に比べたら、全然背だって伸びたし、見た目もちょっと変わったかもしれないけど。
 なんでキミは、少しも俺を覚えてないんだよ。
 あの頃、あんなに一緒にいたのに。
 懐かしさで、1番に声を掛けた俺に、反応薄くて。
 必死に説明しても、

『……誰? え、マジで誰?』

 ってさ。
 中学2年の春、小学4年生で転校していった1番の友達は、俺をすっかり忘れて帰って来た。


  ***

「げ、佐藤」
「げ、って何。……違うよ、別件」

 あれから。
 しばらくは毎日付き纏って、小学生の頃のアルバム持参して、必死に当時の話をしたけど。
 本人にも、周囲にも引かれ始めて、それは止めて。
 迷惑そうな顔されるのが辛くて、近づくのも止めて。
 でも、学級委員長という立場の為、仕事で話しかけるのは仕方ない。
 今も明らかに、欝陶しげに俺を見返している。

「進路希望のプリントと、面談予定日のプリント出てないからって。先生から伝言」
「あ、そ。そりゃどうも」

 あっさり返事して、他のクラスメートとの会話に戻っていく。
 あの頃も、人気者で。
 どっちかっていうと、目立たない俺には眩しくて。
 でも遠い存在じゃなく、すぐ傍で楽しい日々過ごしたのに。
 こんなに簡単に、背中向けられてる俺は、……そんなに存在感なかったのかな。
 なんかそう思ったら、胃がムカムカしてきた。

「バカッ!」

 机の上にあった、アイツの教科書をおもいっきり、その背中に投げ付ける。

「って! なんだよ佐藤!……て、え……」

 振り向いたアイツは、驚いたように眼を大きく見開いた。

「ちょっ、おまえそれは……反則だろ」

 慌てて立ち上がるアイツは、俺の腕を掴むと教室から引きずり出した。

「何が……っ、はんそく……っ」
「なんもしてねーのに、泣かれたら俺悪者だろ」

 階段脇の隙間まで連れていかれて、そう言われて、ようやく自分で泣いているのを自覚した。
 どうしよう、恥ずかしい。
 あの頃はこうやって、しょっちゅう他の同級生にからかわれて泣いてたけど。

「あー……なんか今、ちょっとだけデジャブった」
「え?」
「おまえの泣き顔、見てたら前もこんなことあったなって」
「……思い出した?」
「いや、多分気のせい」


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 周りをみて、見よう見真似で投稿した作品。
 帰って来た初恋の人と、子供っぽさの中の恋心。


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 萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。