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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年05月18日 (Sat)
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2009年07月03日 (Fri)

 調子に乗って、続編です。 傾向:受のピンチを救う攻 / トイレで強姦未遂

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「はぁ? マジで男の子?」

 頭一つ高い位置から見下ろす男達に、裕太は震えながら頷いた。
 文化祭の出し物で、裕太は女装メイド姿を強制させられていた。
 開店と同時に、裕太のたどたどしくも初々しい接客に客が集中。いつも虐めるクラスメートが、必死に客からガードするという攻防が繰り広げられたくらいだ。
 どうにか昼のピークを過ぎ、裕太がフラフラとトイレに向かったところで、見知らぬ男二人に囲まれたのだった。

「うわ、腕細ッ。肌もツルツルじゃん」
「ヤッ…や、ですっ、ンッ」
「反応イイなぁ、……もしかして慣れてる? さすが男子校」
 
 個室の壁に縫い付けられるように腕を押さえ込まれ、男達に身体をまさぐられる恐怖と嫌悪に首を力なく横に振る。そんな裕太の首筋を、面白そうに男は舐め上げた。

「お洋服脱いで、本当に男の子か確かめましょうねぇ」

 ブラウスの襟を乱暴に掴んだ男に、裕太は目を見開いた。

「やめてっ、破かないでッ! 脱ぐからっ」
「へぇ、積極的じゃん」

 必死な裕太の訴えに、男達は口笛を吹き様子を見守る。
 ――みんなが、似合うって褒めてくれた。
 女の子の格好でも、周囲に認めて貰えた服を、壊されたくない。
 涙ぐみながら、エプロンを解き、ブラウスに裕太が手をかけたその時だった。

「ウチの看板娘、返せよ」

 男達は訝る間もなく、勢いよく繰り出された蹴りに吹っ飛ばされた。
 怯え震える裕太に手を伸ばし、現れた人影は庇うように抱きしめた。

「りょ…くん。なんで?」
「馬鹿が、トイレに何分かかってんだおまえ」

 ぎゅっ、と胸に縋り付く裕太を見下ろし、諒は労るようにその頭を撫でた。

「間に合ったな」
「諒君…ッ」
「一人でフラフラすんなっつったろバーカ」

 乱れた裕太の服を直し、諒は改めて裕太の身体を抱きしめた。安心させるように、何度も背中を摩る。

「……泣くな、ゆう」
 
 久しぶりに聞く、懐かしい呼びかけに裕太は眼を瞬いた。

「おまえが楽しそうに笑うの久しぶりに見た。俺だけにもっと、今日は見せてくれよ…ゆう」
「諒君……」
「今から休憩だ、よく頑張ったな」
 
 涙の跡を、唇で辿る。いつもは絶対にしない、甘やかすような仕種で唇まで触れ合う。
 強引に指を絡めると、諒は裕太を導き歩き出した。

「ご褒美はデートって、言ったろ?」




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 本当は両想いなのに、いろいろ立場が変わって素直になれない。束の間の、やさしい時間でした。
 この二人はまた書きたいなぁ。

 

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