オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
散れ! ガキ!
中に人はいねーんだよ!
足踏むな、膝裏蹴んな!
……畜生、これで時給800円は絶対割に合わねぇ!
***
「トク~、お前物凄い評判悪いぞ」
「そースか」
テカテカ光る全身タイツに、小脇にメット抱えた恰好で説教垂れる先輩に、俺は背中を向けた。
俺らは、遊園地のヒーローショーの出演者だ。
つっても、本職じゃなく、バイト。
某ドームシティなんかでやってる、変身前も出て来るようなモンじゃなく、変身後オンリーだ。
体育大で、そこそこ動ける俺らは、伝統的に先輩に呼ばれ、引きずり込まれる。
で、俺を引き込んだのが、この説教垂れてる赤い恰好の男だ。
「今日、子供突き飛ばしたろ」
「……怪物ッスから」
「あと、ブルーに反撃したろ」
「鳩尾入りかけたから、反射行動ッス」
「トク~」
溜息つく先輩の前で、俺は来ていた怪物のスーツを脱いだ。
炎天下の中動き回ったスーツからは、熱気が一気に溢れ出す。
この瞬間が、めちゃくちゃ嫌いだ。
汗くせーから、観客にどんな可愛い女の子見つけようと、ナンパも出来ない。
だから、今日こそ。
今日こそ、辞めてやるんだ。
「……なぁ、トク」
配給のスポーツドリンクを手渡して来た先輩に、俺は顔だけ向けた。
黙ってれば、絶対アクティブには見えない、本が友達みたいな顔だってのに。
いつもは眼鏡かけて、ノビ太みてーな奴なのに。
ステージ上では、全然別人だ。面してんのが、勿体ないぐらい。
今はヒーローとノビ太の中間な顔で、先輩は元々垂れ気味の眉を更に八の字にした。
「辞める、とか言わないよな?」
「……なんでですか」
困り顔されて、ハイそうです、を、飲み込んだ。
先輩は中途半端に脱ぎかけていた、俺の背中のチャックを降ろす。
するとそのまま、汗だくの背中に、先輩が額を押し当ててきた。
「先輩! 汗臭いッスよ!」
「俺もだし、平気」
いや、そういう問題じゃ!
篭った熱じゃない熱が、体温が伝わる箇所からじわじわ染みてくる。
この人の、こういうところが卑怯だ。
口で説教出来るくせに、肝心な言葉は口にしねーし。
「……もう少し、一緒に働こうよ、トク。今日も飯、奢るから」
「――わかったッス」
ノビ太のくせに。
カッコイイから、ムカつくし……嫌いになれないんだ。
汗の臭いが気にならない関係で、今夜も二人、ビールで乾杯だ。
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もう1作とは全然別の方向のお話です。
すみません、特ヲタです、すみません。
中の人も外の人も大好きだし、敬愛しているのに…!
という葛藤は、とっくに1093ジャンルの時に捨てました(笑)
現行(’11)戦隊が、35周年記念作品で数年前のDCDを彷彿させる過去ヒーロー大集合ぶりらしいので、わくわくしております。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。