オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
保は、放浪癖のある両親に変わって一家を纏める長男だ。
父親代わりで、母親代わり。
……それが微妙に最近ウザイのは、単に俺が反抗期なだけなのか。
* * *
「充! 朝帰りして、何様のつもりだ!」
「俺様。別に街中プラプラしてたワケじゃねーし、親切なお姉さんに泊めてもらったから、いいだろ」
まだ6時で、夏休み中の他の兄弟が寝てる中、俺だけ説教真っ最中。
家に入るなり、こいつにとっ捕まった。
口うるせぇのが、最近増して来た、こいつ。
「保、腹減った」
「話が済んでからだ! 何かあったらって、お前俺がどれだけ……」
「美央には言ったし」
「俺は聞いてないし、許可してない!」
「外泊くらい、たいしたことねーだろが。あ、ちゃんとゴムつけてヤッたから大丈夫」
「充!」
あぁ面倒くせ。お前も男なら、普通は理解すんだろ、女と遊びたい盛のこの性春。
……て、待てよ。まさか。
この、顔真っ赤にしてるのは……。
「え、保って童貞?」
「な、なななっ! 今そういう話をしてないでしょ! ちゃんと話聞きなさい!」
「お母さん口調になってんぞ、保。そういや保って、彼女の話とかしたことねーよな。あ、まさかコッチ系?保、オネェ?」
「みつるっ!」
茶化せば茶化すだけ、顔真っ赤にして。
ヤベ、俺の中の変なスイッチが入る。
「だったら、今からちゃんと話せばいいのか? ……俺がゆうべ、ナニして来たか」
ダイニングテーブルを回り、保の背後に立つ。ゆうべの彼女が喜んだ、ちょっと掠れた声ってヤツで、保の耳元に囁いてやった。
椅子蹴倒して、這いながら俺から遠ざかる姿に、俺の中で沸き上がる衝動が、加速する。
「逃げんなよ、オニイチャン」
「うるさいっ! お前なんか家の子じゃありません! 知りません!」
なんで必死に、ポロシャツの合わせ目押さえて後退っかな。
やべぇ、マジでなんか興奮して来た。
だって俺、逃げられるシチュエーション味わったことねぇもん。
「……保」
「ボタンを外しながら、近付くなぁぁぁっ!」
大絶叫が、リビングだけでなく家中に響き渡った。
「保、煩い。俺寝たばかりなの知ってるだろう」
「大にぃ~まだ6時半じゃん! あ、バカ充おかえり」
「ちょ、保さん?なんで涙目なんですか?」
起きてきた兄弟達に囲まれ、特に一番舌の亮人に縋る保に舌打ちして、俺はリビングから出た。
すれ違い様、次兄の一輝が眼鏡をかけながら俺だけに呟いた。
「追い詰めるのは、逆効果だぞ。……童貞は」
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出だしくらいは、BLモノっぽく(笑)
充のは、どこまで本気かわかりません。
保が童貞なのは、ガチだと思います(笑)
詳しい兄弟の人となりは、おいおい進むにつれて書き込めればと思います。
好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。