オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
タイマーにしてた、ヒーターが切れる音が聞こえた。
布団の中で、高梨の目を見つめる。
「高梨、今日仕事だろ?」
「ここでお預け喰らう方が、精神衛生的によくないんですけど。俺には」
「寝不足は、肌によくねーんだぞ」
「俺は、肌荒れカサカサな克巳さんでも愛せますよ。……どうしても、克巳さんが無理なら、止めますが」
「いや……、いい」
何なんだろうな、こいつ。
今更、そんな事を考えるのもどうかと思うが。
俺からすれば、こいつの思考回路が謎過ぎる。
「なぁ、高梨」
「はい?」
「……おまえの事も、全部教えろよ。フェアじゃねーだろ」
「いいですよ」
含み笑いで答えた高梨にムカついて、膝で股間を軽く蹴りあげた。
不思議と、この間……こいつにアルバムを突き付けた時程、自棄にはなってない。
細い息を吐き、俺は繋いだ高梨の指を腰に引いた。
「全身どこにも、針の先すら入れてねぇ。顔も、一ミリも修正してねぇんだ。……信じられるか?」
「何回見て触ったと思ってんですか、俺が」
指を解き、背中を撫でる高梨の指の感触に目を細めた。
今までの連中は、誰も信じなかった。
隠し続けた結果、拗れた揚句、昔のアレを見て勝手に幻滅する。
「……下手物好きが」
「こんな下手物なら、喜んで食べます。きっと、今まで克巳さんを食べた連中は、綺麗な花が持つ毒に負けたんです」
肩口に、軽く歯を立てて来た高梨に、眉を寄せる。
毒。
確かに一皮剥けば、俺はどろどろに濁ってんだろうな。
「でも、毒って浄化出来るんです。……その方法も、覚悟も知らなかったんだ」
「浄化なんて、出来んのかよ」
「してるじゃないですか、今。溜めてた毒、全部吐き出せば、克巳さんはもっともっと綺麗になる」
思わず、目を瞬いた。
何言ってんだ、こいつ。
「あれ? 信じてない」
「…医者でも、ねぇのに」
「犀川先生だけが、治せると思わないで下さい」
腕を突然掴まれ、仰向けでベッドに強く押さえつけられた。
見下ろす形で、高梨が俺を真正面から見つめる。
……こいつ、こんな顔してたのか。
真っ直ぐな眉、意思の強い瞳、薄いけど形のいい唇。
なんだよ、男前じゃねーか。
生意気でジジ臭い高梨のくせに。
場違いな感想を抱きながら、俺は高梨が何を言い出すのかを待った。
穏やかな、気持ちで。
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萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。
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