オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
あいつに貰った、夢の国で売ってる某キャラクターのトランクス。
あの馬鹿に、俺がこんなもん穿くとでも思ってやがんのかと、鼻で笑い飛ばした。
――その問題のトランクスを、手に取って考えること20分。
「……チッ」
今夜、あいつが久しぶりに泊まりに来る。
* * *
「花嶋君、お風呂沸いたですよ」
「……おう」
晩飯を食い終わり、テレビを見てた俺に、香野は濡れた手を振り回しながら近付いて来た。
いつもなら即行風呂に向かう俺が、なかなか立ち上がらないことに、香野が不思議がる。
「どうしたですか?」
「どうもしねぇよ」
……下らねぇ。
パンツをいちいちこいつに見せてやる義理が、どこにあるってんだクソ。
なに律義に、着込んでたんだ馬鹿くせぇ。
「風呂行って来る」
「ハイです!」
「片付けしとけよ」
俺の家だってのに、すっかりあいつが立つのに慣れたキッチン。
相変わらず料理は激マズたわ、独創的過ぎるが、俺の舌と腹は耐性が出来てきた。
野郎と、こんな風に空間を共有することを、考えたこともなかった。
なんで香野なのかが、……謎でしょうがねぇが。
手放す気が全然起きねぇから、不思議だ。
洗濯機に脱いだ服を突っ込み、浴室の扉を開けた。
「おいっ!」
「へっ?」
勢いよくリビングに飛び込んだ俺に、馬鹿は目を丸くしてソファーから飛び上がった。
「どっ、どうし……あぁっ!」
「どうもこうもあるかテメェ、底が水じゃねぇか!」
怒鳴りつけた俺の、香野は一点だけを見つめてやがる。
そのニヤケ顔にムカつき、掴みかかろうとした、瞬間。
「パンツー! 花嶋君使ってくれてたですねー!!!」
「……あぁ?」
――パンツ?
香野の視線に釣られて下を向いて、俺は舌打ちした。
黄色い熊のパンツ穿いて、風呂が温いって怒鳴るマヌケ姿に、香野はムカつくぐらいのイイ笑顔だ。
「よかったです、花嶋君使ってくれて!実は俺も今夜、プーさんでお揃いなんだよー!」
「……そうかよ」
「あ、お風呂! 失礼したでござるっ! すぐに沸かし直……」
「要らね」
「へ?」
「お前の熊見せろ、それからお前で俺を温めさせろ」
「……は、ハイです!」
真っ赤な顔で下を向いた香野の頭を掴み、持ち上げる。
マヌケ面。
……パンツぐれぇで喜んでんじゃねぇよ。
マヌケ同士、仲良くしてやろうじゃねーか畜生。
熊らしく動物ぽく、な。
…………………………
この二人だけだと、すっかりバカっプルです(笑)
ちなみに、花嶋氏と香野が着用パンツのモデルは、私の部屋にこっそり眠っております。
とある方からの、愛のこもったプレゼントvで頂きました♪
なにせ、二つ名が『パンツ』なんで、私(笑)
好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。