オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
なんですかね、この無言。つか、拒絶。
先程キレた花嶋氏が、いよいよチカちゃん拉致って二人消えちゃいました。
で、残った金谷は無言ですよ。
並んで園内回ってても、無言ですよ。
「金谷~、なんか乗らない?」
はい、ガン無視ー。
壁の声は聞こえんのか、あの耳。
眼鏡だけじゃなく、耳も調子悪いのかあいつ。
……て。
「金谷」
微かに見える顔色が、悪そうに見えて。
思わず伸ばした俺の手が、金谷の手首を掴む前に、叩き弾かれた。
「なんだよ」
「いや、なんか顔色悪いから気分悪いかな~っと」
「べつに」
うわ、刺々しいわ。
エ●カ様みたいだわ。
あ、忍様でしたね。
「なら、いいけど」
行方を失った手をプラプラ振りながら、俺は正面向いた金谷の顔を確かめた。
普通っちゃ、普通。
多分、周りは誰も気付かない。
俺の眼が、イカレてるからだ。
「……帰る?もう」
そんな風に見えるのは。
「勝手にすれば」
「勝手にねぇ」
だったら、その手を引いてダッシュかましてもいいのかっつう。
この可愛くない事ばっかり抜かす眼鏡の、手を引いて引いて。
「アナタの壁なんだから、勝手は出来ない俺なんですけどぉ」
「なら、俺が帰るまでストーカーしてたらいいだろ」
「そーですね」
なんつうか、それは勇気なんだろうか。
お前が嫌だっていう俺が、お前の手を引いて連れてくのが出来ないのは、単に意気地無しなんだろうか。
俺は、お前の手を握る勇気すらまだ、持てないのか。
「じゃ、行きますか。忍サマ」
「勝手に名前呼ばないでくれる?」
触れるか触れないかの距離で揺れる、金谷の小指を見つめて。
俺は掌を強く、握り込んだ。
……………………………
覚悟と勇気と。
女王様のお許しが出るまで、待て!が基本です!(笑)
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【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。