オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
ぼちぼち寝ようかな、と思っていた深夜1時30分。
テレビ消すと同時に、意外な相手から電話が来た。
観察対象者の、金谷からだ。
『ストーカー、明日よみうりランドついてこない?』
「え、行く行く! 行かせて下さい!」
呼び名に関しては、この際スルーだ。
てか、コースターの裏に書いて渡したケータイ番号とメアドを、ちゃんと金谷が見てたことに、ビックリ仰天。
絶対シカトだと、思ってたんだが。
いきなり明日おデートの誘いでも、俺全然余裕!
と、テンション上げていた俺に、いつも以上に投げやりな金谷の声が聞こえて来た。
『チカがね、行きたいんだって。あいつと二人で行けば?って言ったら、お前とも遊びたいって言うし。俺行かないわけいかないし。ついてきて』
……ああ、チカちゃん。
金谷のトクベツ。
そのトクベツには、金谷じゃないトクベツがいると、最近知った。
金谷はそいつが、大嫌いだという事も。
上がったテンション、一気に急降下だ。
『じゃ、9時半に明大前で落ち合うから。遅刻厳禁』
「あ、ちょ金谷!」
『何?』
「お前本当は、行きたくないんじゃないか?」
どう考えても、上っ面だけの和やかムードになりそうな集まりだってのに。
そんなもんに、わざわざ積極的に行く金谷の神経がわからん。
だって、好きな奴が別の奴とイチャイチャしてるのを、一日目の当たりにしてんだぞ。
この、複雑難解眼鏡が!
『……だから、お前に声掛けたんだろ。帰りそうになったら、壁になって止めてよ、明日』
溜息混じりの声に、俺も溜息をついた。
「壁ですか」
『ストーカーよりは役に立つだろ。チカが変に勘繰らないよう、俺も友達ぶってあげるから、壁相手に』
「……ヨロシクオネガイシマス」
挨拶も無く切れた電話を放り出し、俺はベッドに寝転がった。
「壁かー。でも、ついてきてってお願いされちゃったしなー」
壁でも、ストーカーでも。
あいつに認知されるなら、とりあえずなんでもいいか。
えぇえぇ、ついて行きます、よみうりランドでもどこでも。
……………………
本編でようやく4人初勢ぞろいな、所謂Wデート編です。
永戸隊長の頑張りを、お楽しみください(笑)
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。