オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
まただよ、なんであの子はあぁ気が強いかね。
「……怖ぇ」
「だよな」
呟いた俺に賛同した声があったんで、驚いて顔をあげる。
と、苦笑しながら向こうも彼女が店員に食ってかかるのが見えた。
週末の夕飯時の、格安回転寿司。
当然超満員で、俺達は名前を書いて順番待ちをしてたんだが、どうも前か後ろにいたのが同姓さんだったらしい。
「あのー……お先にどうぞ?」
「いや、そちらこそお先に」
俺らが譲り合う中、困り果てた店員と頭に角と湯気立ててる彼女達を前に、俺は仕方なく最大限の譲歩を提案した。
「じゃあ、女性陣だけ先に通して下さい」
***
かなりそれから待つ羽目になったが、何故か俺らは初対面なのに意気投合して話しまくっていた。
「本当、あんなに文句言うとか俺絶対無理」
「俺も無理ですね~、先にごめんなさいって言った方が早く済むし」
「だよねぇ」
彼女達と席も離れたおかげで、久々伸び伸びとした気分を味わいながら寿司を摘む。
「イカとタコとタマゴが好きだって言えば、男らしくないとか言われるし」
「そうそう。だって、トロやサーモンの脂って、結構キツイですよね!」
「シャコとか気持ち悪いし」
「エビと同じとか嘘だ!」
この、隣でノッてる人はやっぱり彼女との温度差に悩んでる人だった。
だってさぁ、なんで男だからってリードしたり積極的にならなきゃいけないわけ?
そういうワイルドさって、疲れるじゃん。
「俺ら、超気が合いますね」
「本当」
「あーあ、付き合うならこういうタイプの人がよかったなぁ」
「……俺も」
「残念ですね」
そうだな、と返事しながら俺はそうでもないと考えていた。
相手が女の子じゃなきゃいけないって、誰が決めたんだよ。
性格合わない女より、気心がわかりあう男の方が、何倍も疲れないじゃん。
なんて、思っても口には出来ないまま。
唯一、赤外線通信して携帯番号とアドレスだけ交換して俺達は別れた。
当然、彼女とは店出て1分で別れたのは余談。
俺から連絡なんて出来ないよ、同姓君。
………………
こういう偶然シチュが大好き!ラブストーリーは突然に、大好き!そんな昭和脳ですが、何か?
草食系男子って、実際どうなんでしょーか?周りにいない。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。