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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年11月15日 (Fri)
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2010年05月25日 (Tue)
 どんな関係であれ、キミと一緒の家にいたい。

【問題】
 家政夫と雇主でお話を作ってください!

拍手[1回]



「なんで裸なんスか」
「当家の礼儀だから」

 金髪ハネハネな髪に、耳たぶ大丈夫?って心配したくなる数の飾りが着いた耳。細い、眉山のない眉。
 そんな子に白いフリルのエプロン一枚だけを着け、僕はしばし自分の審美眼に盛大に拍手を送ってみた。
 コンビニの前で、毎日たむろってるぐらいだから、暇人だろうと思って、雇い入れた家政夫。
 意外にも、彼は苦労人で家事や炊事洗濯万能だった。

「で、なんで裸なんスか」
「趣味」

 細身だけど、しっかり筋肉のついた締まった身体。
 胸から膝にかけて隠された身体は、なかなかな見応えだ。
 悦に入る僕に対して、彼は静かに溜息をついた。

「もう仕事していいスか」
「うん、よろしく」

 ――泣かないなぁ、何しても。
 雇い入れて、一ヶ月。
 甘えてもこないけど、拒絶もしない。
 何をしても、無反応。
 夜のご奉仕だって、かなりえげつない真似したけど、痛いとか言うだけで、反応が薄い。

 やり尽くした、ネタがない。
 掃除機を抱えて、階段を上がり出した寡黙な家政夫の背中に、声をかける。
 完璧にそれは、思い付きだった。

「ねぇ、あのさ」
「なんスか」
「もう飽きちゃった。出てっていーよ」

 階段を昇りかけてた足が、止まった。
 狭い眉間に皺を力いっぱい寄せ、僕を振り返る。
 んー、怖い顔。でもこの顔は、本気で見飽きたんだよねぇ。

「……嫌っス」
「あれ、口答えは駄目だって1番最初に言わなかったっけ」
「関係ねぇッス」
「あのねぇ」
「あんた、俺がいなくなったら、またコンビニ弁当逆戻りだろ。外食しても、やたら偏ったモンばっかり食うから、貧血でブッ倒れるんだ。そんな、いつ孤独死するかわかんねぇ人、置いて出て行けねッス」

 睨まれながら、なんかすごく真っ当な事言われてる。
 ていうか、君そんなに僕を心配してくれてたの?
 たった一ヶ月しか、一緒にいないのに?

「雇用主の発言は、絶対なんだけどねぇ」
「なら、家政夫は辞める。それでいいだろ」
「いや、だろって」
「代わりに、あんたが望む形で雇えよ。ずっと俺が、面倒見られる職寄越せ」

 うわぁ、何この強気発言。
 僕大好きなんだけど、こういう強引な身の程知らずを叩き潰すの。

「なら、永久就職かな」
「了解ッス」

 初めて、その時寡黙君は口許を綻ばせた。
 泣き顔より先に見た笑顔は、思ってた以上に優しそうだった。


 ……………………

 雇用主より偉そうな使用人が、大好物です(笑)
 見えてる形で縛りつける関係も、それはそれで好きです。
 

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