オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
珍しく人が学校行ってやるかと、朝マックして朝カラ行って外出たら、雨。
はー、普段行いいいのにね、俺。
仕方なく、潰れた店の軒下に飛び込んだら、先客がいた。
グレーのスラックス、見覚えある水色のワイシャツ。
あらら、同じガッコの子ですか。面倒臭い。
しかも明らかに、具合悪いです的なうずくまり方ですよ。面倒臭い。
「おいこら、そこのキミ。一応きーとくが、大丈夫か?」
「……はっ、…ぃ…」
うわぁ、蒼い顔してヒューヒュー言ってる。喘息ってヤツですか?
つうか、全然大丈夫くないでしょこの子。おバカさんかしら。
「背中とか、摩る?」
「あ、の、ほんとに……」
「あー、俺が怖い? 安心しろよ、こんなんで面倒代払えとか言わねーから」
勝手にね、先生達が俺を困ったちゃん扱いしてるだけで。授業妨害しないだけ、感謝しろって話よ。
とりあえず、地べたに座り込む少年を抱え起こす。
俺の膝で背中支えて、肩を抱きつつ背中を摩る。
「発作?」
「……ちょっと」
「薬とかないの?」
「あり、ます……」
俺の顔見て、びっくり顔した少年は、なかなか可愛い系だった。ん~……なんか見た事あるな。
そう思いつつ、少年が薬を吸い込むのを眺めてた。
落ち着いたのか、蒼かった顔がちょっとピンクに戻って来た。
「色白いなー」
「え?」
「いや、独り言。雨やまねーなー、くらいの」
「……先輩って、面白い人なんですね」
「結構」
先輩だって、あらやっぱ少年後輩なんだ。じゃあどこで見たんだ。
「先輩は今から帰り、ですか?」
「逆。昼飯に紛れ込む気満々」
「なら、一緒に学校行きませんか?」
「お~、い~ねぇ。そこらのタクシーさんにお願いしましょ、もち割り勘で」
「はぁ」
あっさり頷いた俺に、また少年はびっくり顔だ。なんだこの生き物、可愛いな。
「ところでさ」
「はい」
「俺達、どっかで前に会ってない?」
超キメ顔して言ったら、少年は綺麗な笑顔を見せてくれた。
おお、ナンパ成功な感じ?
「自己紹介が遅れました。2年の八木です。先週から生徒会長に任命されました」
……あー…、だからか。
「帰っていい?」
「そう言わず、一緒に行きましょう先輩。色々伺いたい事もありますんで」
立ち上がりかけた俺の腕を、がっしり少年が掴む。
ロマンスの神様は、意地悪だね。落としたくなるじゃん、敵対関係って。
雨なのに燃えそう、俺。
…………………
「同伴登校しちゃったねぇ」と、言いつつ逃げる算段考えてそうな男です。
なんかサクッと書けたんで、気に入ってるお話。
会話のテンポのもんだいでしょーか。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。