オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
……これは、果たして罰ゲームか羞恥プレイか。
いや、どちらもか。
「いらっしゃいませー」
やる気ない間延びした声に、ビクリと肩を震わせ、咄嗟に背中を向けた。
アルコール飲料の棚の前で、ほっと息をつく。
こんな真似を考えた、あの馬鹿が憎らしい。
棚から一本、日本酒を取った流れで、自分の腹部を見つめた。
……畜生。
***
「大敗だな、津川クン」
「お前、弱かったんだなー麻雀」
「ぐ、偶然だ!」
「どっちにしろ、負けは負けだしな」
高校から10年、付き合いのある気のおけない仲間4人で来た、一泊二日の温泉旅行。
旅行とは言っても、隣接市にある温泉街へだ。
夕食を終え、程よく酔いが回った状態で始めた持ち込みの麻雀。
それで俺は、大敗した。
メンバー内で、高校時代は優秀で通っていた、俺が、だ。
「では、津川クンには罰ゲームを受けてもらいまっす」
「……罰、ゲーム?」
一人が、ニヤリと笑うと、他の二人に目配せをする。
完全に今、孤立無援を悟った俺は、慌てて立ち上がった。
「ちょ、津川!マジでビビんなよ~」
「やっ、離せ!」
「……津川ぁ、怖い事しねーって、落ち着け」
「そんな声出すなって」
二人掛かりで腕を押さえられ、畳みの上に座らされる。
何が行われるのか、酒の回った頭でぼんやりと、残りの一人を見上げれば、奴は苦笑しながら手に何かを持って戻って来た。
「津川、昔っからプライド高くてエラソーだったからな~。ま、ちょっと懲らしめたいって画策したんだよな」
「そん、な……」
「あ、だから本気じゃねーんだって。そんな悲嘆すんなよ、なぁ?」
「津川の事は、俺らみんな大好きだし!」
「津川の裸見れるこの会、大好きだし!」
「おい!」
両脇を固める二人の、変わらないやり取りに釣られて吹き出せば、前の奴は安堵の溜息をついた。
「そうそう、津川はやっぱ笑顔が一番。……でも、その顔が羞恥で真っ赤になるのが見たいのも、男心」
頭を撫でられ、顔を上げれば、眼前には……見覚えあるベルト。
子供の頃に、誰もが憧れた――変身ベルトだ。
「津川の細腰なら、浴衣の上からでも十分嵌まる。……ほら」
「な……っ!」
「これ付けて、あの坂の入口のコンビニ行って来てよ」
「酒買って来て」
「たまには津川、パシるのも悪くないだろ?」
最悪だ。こんな奴ら……、もう友達じゃない!
…………………………
旧親衛隊×女王様的存在かな~と、思ったり。
年1回、再会しては相変わらずの女王様ぶりな津川氏を酒の肴に楽しむ変態クラブの面々の楽しみ。
多分、3人組の内の一人はおもちゃ屋(子供向け)勤務かと。
ちなみに洒落で、後輩♀に同じような事を昔、温泉場で行った事があります(笑)
何故、ベルトを持っていたのかは秘密の方向でお願いします。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。