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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2025年04月09日 (Wed)
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2009年07月18日 (Sat)

 その2。告白編。 傾向:包容×ツンデレ / 高根の花 / 片想いの成就

【問題】
高嶺の花と評判のツンデレくん(攻めでも受けでも可)が長年思い続けていた相手についに告白します。
その時のシチュとセリフは?

拍手[2回]



 部屋に入ると、須原はソファーに横になって、うたた寝をしていた。
 疲れも出る筈だ、普段僕の家ではハウスジーピングの業者を雇って、掃除してもらっているのを、一人に押し付けたんだから。
 誰にで優しい須原、親切で、思いやりがあって、捨て猫を放っておけない須原。

「だいすき」

 僕を、僕だけを見てくれる方法がわからなくて、無理矢理難題を吹っ掛けて一週間限定の『下僕』になった須原。
 僕が去年、怖い先輩達に襲われたのを助けて貰ってから、ずっと好きだったのを知らない須原。

「大好き」

 ソファーの陰にしゃがみ込んで、僕は何回も呟いた。
 こんな、面倒な僕にも、優しくて、怒らない須原が。
 大好きです。
 ただ従ってるだけなのは、わかってる。
 でも、誰にでじゃなくて僕にだけ優しくして。

「ぼくを、好きになって下さい」



「……夢じゃなかったんだ」
「須原!? え、いつから起き…っ!!」

 頭上から降って来た声に、僕は尻餅をつきながらも後ずさった。

「ひ、人の独り言を、盗み聞きするなよ! 失礼だぞ!」
「いやそんな、無茶苦茶な……」

 目を真ん丸に見開いた須原が、僕をじっと見下ろしている。
 うそ、寝てるからと思って、聞こえてないと思って言ったのに!

「はは、小野田が焦ってんの初めて見た。顔赤いし」
「だ、だって!」
「泣いてんのも、初めて見た」
「え……」

 須原は起き上がると、ソファーを跨ぎ僕の前にしゃがみ込んだ。
 そっと伸びてきた腕が、しばらく頭上で戸惑うようにさまよって。
 優しい掌が、頭の上に落ちてきた。

「……あー、やっと触れた」
「須原?」
「小野田、気の強い警戒心剥き出しな猫みたいで、なかなか懐かないからどうしようかと思ってた」

 嬉しそうに破顔すると、僕の髪をもしゃもしゃに撫でまくる。

「僕は猫じゃ……っ」
「俺も、好きだよ。小野田を」
「……え?」
「そろそろ、安全パイで無条件に信頼寄せられてんの、限界でした。俺、確かに誰にでも親切かもしんないけど、肩貸して寝てる相手にもやもやしたり、飯作んのにウキウキしたりすんのは、小野田だけだよ」

 須原はそう言うと、ふと不安げに眉を下げた。

「これって、両想いで……いいんだよな?」
「そんなこともわかんないの? 須原って本当馬鹿だね」


 だから僕は、精一杯の憎まれ口を返してやった。
 僕を驚かせて、泣かせた罪は重いんだからな。


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 実は、本当に本当のオリジナルで付き合いが長いのは、この二人だったりします。
 なので、ちょっと他カプより思い入れが深かったり。
 須原が大好きなんです、理想の旦那像ぐらいな気持ちで昔描いてたんですが、今改めて見ると、とんだヘタレわんこなんじゃと。

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