オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
その2。告白編。 傾向:包容×ツンデレ / 高根の花 / 片想いの成就
【問題】
高嶺の花と評判のツンデレくん(攻めでも受けでも可)が長年思い続けていた相手についに告白します。
その時のシチュとセリフは?
部屋に入ると、須原はソファーに横になって、うたた寝をしていた。
疲れも出る筈だ、普段僕の家ではハウスジーピングの業者を雇って、掃除してもらっているのを、一人に押し付けたんだから。
誰にで優しい須原、親切で、思いやりがあって、捨て猫を放っておけない須原。
「だいすき」
僕を、僕だけを見てくれる方法がわからなくて、無理矢理難題を吹っ掛けて一週間限定の『下僕』になった須原。
僕が去年、怖い先輩達に襲われたのを助けて貰ってから、ずっと好きだったのを知らない須原。
「大好き」
ソファーの陰にしゃがみ込んで、僕は何回も呟いた。
こんな、面倒な僕にも、優しくて、怒らない須原が。
大好きです。
ただ従ってるだけなのは、わかってる。
でも、誰にでじゃなくて僕にだけ優しくして。
「ぼくを、好きになって下さい」
「……夢じゃなかったんだ」
「須原!? え、いつから起き…っ!!」
頭上から降って来た声に、僕は尻餅をつきながらも後ずさった。
「ひ、人の独り言を、盗み聞きするなよ! 失礼だぞ!」
「いやそんな、無茶苦茶な……」
目を真ん丸に見開いた須原が、僕をじっと見下ろしている。
うそ、寝てるからと思って、聞こえてないと思って言ったのに!
「はは、小野田が焦ってんの初めて見た。顔赤いし」
「だ、だって!」
「泣いてんのも、初めて見た」
「え……」
須原は起き上がると、ソファーを跨ぎ僕の前にしゃがみ込んだ。
そっと伸びてきた腕が、しばらく頭上で戸惑うようにさまよって。
優しい掌が、頭の上に落ちてきた。
「……あー、やっと触れた」
「須原?」
「小野田、気の強い警戒心剥き出しな猫みたいで、なかなか懐かないからどうしようかと思ってた」
嬉しそうに破顔すると、僕の髪をもしゃもしゃに撫でまくる。
「僕は猫じゃ……っ」
「俺も、好きだよ。小野田を」
「……え?」
「そろそろ、安全パイで無条件に信頼寄せられてんの、限界でした。俺、確かに誰にでも親切かもしんないけど、肩貸して寝てる相手にもやもやしたり、飯作んのにウキウキしたりすんのは、小野田だけだよ」
須原はそう言うと、ふと不安げに眉を下げた。
「これって、両想いで……いいんだよな?」
「そんなこともわかんないの? 須原って本当馬鹿だね」
だから僕は、精一杯の憎まれ口を返してやった。
僕を驚かせて、泣かせた罪は重いんだからな。
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実は、本当に本当のオリジナルで付き合いが長いのは、この二人だったりします。
なので、ちょっと他カプより思い入れが深かったり。
須原が大好きなんです、理想の旦那像ぐらいな気持ちで昔描いてたんですが、今改めて見ると、とんだヘタレわんこなんじゃと。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。