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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年11月15日 (Fri)
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2009年07月21日 (Tue)

 二人で出かけた夏祭り。 傾向:抱擁×ツンデレ / 浴衣 / 言いなり

拍手[2回]



「須原、次あれ!」
「はいはい」

 小野田の浴衣姿がヤバイくらい可愛いなんて、しみじみする暇もなく、腕を引かれて夜店を梯させられてる俺。
 あーもう、こんなにはしゃいで。クラスの連中見たら、目玉飛び出すんだろうなぁ。
 普段もこんくらい、楽しそうに笑えばいいのに。……あ、でも敵が増えるな。

「須原?聞いてる?」
「はい、聞いてます」
「じゃ、今僕がお願いしたの取ってよ」

 気がつけば、射的屋の前。
 小野田が何故かむくれ顔で、俺に銃を差し出していた。
 ……うわ、今更聞いてなかったとか言えない。
 並ぶ賞品は、ゲームソフトやぬいぐるみ、おなじみミルクキャラメル等。
 小野田には、あのウサギか犬かわかんない可愛いぬいぐるみ似合うだろうけど、多分違うよな。
 ゲームや玩具は要らないだろうし…要らないなら要らないで、食べれるキャラメルで許して貰おう。
 弾を込めて、キャラメルに照準合わせて、銃を構える。

「須原、一発でだよ」
「え……マジ?」

 ハードル高いなぁ。気を引き締めて、俺はキャラメルに狙いを定め引き金を引いた。
 こん、と軽い音を立ててキャラメルが紅い布から落下する。

「はいよ、兄ちゃん」

 おっちゃんが、俺じゃなく小野田にそれを手渡した。

「すげぇの従えてんな、兄ちゃん」
「……当然だろ、須原は僕の頼みならみんな聞くんだから」
「いいな」

 ゲラゲラ笑うおっちゃんに、小野田が不機嫌な表情になるかと思えば…意外。
 満足げにキャラメル持って、笑ってた。
 えーと、俺の選択正解?

「小野田、他なんか欲しいのある?」

 まだ弾が残ってる銃を抱える俺に、小野田は緩く首を振った。

「もう十分。タコ焼き食べて、チョコバナナ食べて、りんご飴買って、金魚すくいして、わたあめ買って…キャラメル貰って」
「じゃあ、どうするかな」
「須原が好きにしたら?」
「そか?」

 じゃ、あのぬいぐるみ狙う。
 意外に重くて、なかなか倒れないそれは、最後の弾でやっと倒れた。

「はい」
「また、僕に? 今日、須原自分のために何もしてないじゃないか!」

 急に怒り出した小野田に、俺はそういえば…と思い返す。
 だって小野田可愛いくて、喜ばすの楽しくて、それだけで満足してたわ俺。

「今日は、そういう日ってことでダメ?」
「……いつもだろ、須原は」

 怒り顔で照れるっていう、高等技術の小野田に満足して。
 俺は空いてる手で、小野田の頭を撫でたたら、余計に怒られた。
 まぁ、そんな顔も可愛いんだけど。
 二人で過ごす夏祭り。夜店巡りは、まだまだこれからだ!

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 本当に、この二人は清いお付き合いをしてもらっています。
 というか、高校生くらいは、このぐらいの純さの方が私は萌えます。

 

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