オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
「須原、次あれ!」
「はいはい」
小野田の浴衣姿がヤバイくらい可愛いなんて、しみじみする暇もなく、腕を引かれて夜店を梯させられてる俺。
あーもう、こんなにはしゃいで。クラスの連中見たら、目玉飛び出すんだろうなぁ。
普段もこんくらい、楽しそうに笑えばいいのに。……あ、でも敵が増えるな。
「須原?聞いてる?」
「はい、聞いてます」
「じゃ、今僕がお願いしたの取ってよ」
気がつけば、射的屋の前。
小野田が何故かむくれ顔で、俺に銃を差し出していた。
……うわ、今更聞いてなかったとか言えない。
並ぶ賞品は、ゲームソフトやぬいぐるみ、おなじみミルクキャラメル等。
小野田には、あのウサギか犬かわかんない可愛いぬいぐるみ似合うだろうけど、多分違うよな。
ゲームや玩具は要らないだろうし…要らないなら要らないで、食べれるキャラメルで許して貰おう。
弾を込めて、キャラメルに照準合わせて、銃を構える。
「須原、一発でだよ」
「え……マジ?」
ハードル高いなぁ。気を引き締めて、俺はキャラメルに狙いを定め引き金を引いた。
こん、と軽い音を立ててキャラメルが紅い布から落下する。
「はいよ、兄ちゃん」
おっちゃんが、俺じゃなく小野田にそれを手渡した。
「すげぇの従えてんな、兄ちゃん」
「……当然だろ、須原は僕の頼みならみんな聞くんだから」
「いいな」
ゲラゲラ笑うおっちゃんに、小野田が不機嫌な表情になるかと思えば…意外。
満足げにキャラメル持って、笑ってた。
えーと、俺の選択正解?
「小野田、他なんか欲しいのある?」
まだ弾が残ってる銃を抱える俺に、小野田は緩く首を振った。
「もう十分。タコ焼き食べて、チョコバナナ食べて、りんご飴買って、金魚すくいして、わたあめ買って…キャラメル貰って」
「じゃあ、どうするかな」
「須原が好きにしたら?」
「そか?」
じゃ、あのぬいぐるみ狙う。
意外に重くて、なかなか倒れないそれは、最後の弾でやっと倒れた。
「はい」
「また、僕に? 今日、須原自分のために何もしてないじゃないか!」
急に怒り出した小野田に、俺はそういえば…と思い返す。
だって小野田可愛いくて、喜ばすの楽しくて、それだけで満足してたわ俺。
「今日は、そういう日ってことでダメ?」
「……いつもだろ、須原は」
怒り顔で照れるっていう、高等技術の小野田に満足して。
俺は空いてる手で、小野田の頭を撫でたたら、余計に怒られた。
まぁ、そんな顔も可愛いんだけど。
二人で過ごす夏祭り。夜店巡りは、まだまだこれからだ!
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本当に、この二人は清いお付き合いをしてもらっています。
というか、高校生くらいは、このぐらいの純さの方が私は萌えます。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。