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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年11月15日 (Fri)
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2009年07月06日 (Mon)

 男×男で新婚話。そういう世界観苦手な方はご注意を。 傾向:男夫婦 / 買い物 / ほのぼの

【問題】

 新婚ネタでSSをお願いします。

拍手[3回]




 日曜日、混み合うホームセンターの中で、人込みに紛れ手を繋いで歩く二人がいた。

「あとなんか必要なのあったっけ?」
「いや、取り急ぎこんなモンだろ」

 すらりとした肢体を、黒一色で纏めた男と、少し長めの茶髪を前髪だけピンで留めた小柄な男。
 二人の繋いだ指先には、さりげなく同じデザインの指輪が光っていた。

「あーっ、大事なの忘れてんじゃん!」

 小柄な方が、黒い男の腕を引き、突然走り出した。
 その先にあったのは、壁際に沢山並んだ表札サンプル。

「新居にはやっぱ、新しい表札じゃん?」
「なら、あそこのシンプルなのでいいな」
「ちょ、全然可愛くないだろあれは!」

 じい様ン家みたいだ、と失礼を抜かす相手を見下ろし、男は溜息をついた。

「なら、どんなのがいいんだ」
「えー、んー、うー」
「どうせおまえも、俺の苗字になったんだ。表札なんて苗字さえわかれば用は足りる」
「…あ、そっか」

 えへへ、と小柄な男は笑うと、商品を沢山乗せたカートをレジに向け歩き出した。

「なんだ、表札はもういいのか?」
「いい」
「ほう」
「あー、俺おまえの苗字になったんだ」
「同意しただろうが」
「うん、した。じゃなくて、今更当たり前にそれが、嬉しいっての? なんかすっげ、幸せ」
「馬鹿は名前が変わっても、治らないな」
「バカバカ言うなよ!俺のこと、超愛してるくせに」
「あぁ確かにな、35年ローンを賭けられる位には愛する予定だ」
「おまえのはいちいち、現実的過ぎるんだよ!」
「仕方ないだろう、――おまえを一生大事にすると神に誓ったんだ。手は抜けない」
「……ばか」


 沢山の荷物を抱え、二人は一台の車に乗り込み、愛の巣へ帰って行った。



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 当初1回こっきりで書いたつもりだったんで、攻・受名前がこの時ありません。
 入籍よりも、表札が一つの方が、なんか同じ苗字になった実感ないですかね?という一作。
 

 

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