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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年11月15日 (Fri)
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2009年10月20日 (Tue)

 過去編2。乱暴なシーンが含まれます。

拍手[1回]



「……賢? なにを」
「痩せて髪が伸びてますます、女みたいになったな、お前」

 見上げる志賀の頬に張り付く、明るい色の髪を指先で梳く。
 不機嫌を一瞬見せた顔に、冷笑を返した。

「志賀祐司という男を、消してやる。……女になれ、お前。いや、女にしてやる」
「なに、言ってんだよ」
「夏紀には、渡さない」

 水分を含んだスエットを、下着ごと俺は乱暴に引き下げだ。
 短く息を飲んだ志賀の眼が、大きく見開かれる。
 死んだような顔に浮かんだ表情に、俺の中で鼓動が大きく一つ、鳴った。

「よかったな、馬鹿でも見れる顔で。お陰で、萎えずに楽しめそうだ」
「け、ん」

 動く事を諦めていた志賀の腕が、反射的に持ち上がりかけた。
 力を込め俺はそれを抑えつけ、志賀の耳元に唇を寄せた。

「死ぬなんて、思わなくなるまで犯してやる。――安心しろ」

 夏紀が、死んだとして道連れをするような奴ではないことは、冷静に考えればわかることだった。
 だが、そんな余裕はどこにもなかった。
 恐怖。ただ、それだけが俺を支配していた。
 夏紀を失って心に開いた穴が、また広がるような恐怖。
 恐ろしく暗く深い穴が、その時の俺には迫ってきているようで。
 それを払拭するために、暗闇に引きずり込まれそうな志賀を、がむしゃらにでも繋ぎ止めたかった。



 死体のように冷たい志賀の身体を、乱暴に俯せにし、剥き出しの尻を鷲掴む。
 手近にあったリンスのポンプを押し、掌に乗せた液体を、尻を割り開いた先にあるそこへ、塗りつけた。

「賢っ! 嫌だ! やめろッ! 触んな! クソッ!」
「最低限の準備はしてやるんだ、親切だろ?……まぁ俺も、男は初めてだがな」

 ぬめりを利用し指先を、穴の中に潜り込ませる。
 息を止めた志賀に舌打ちをし、俺は強引に指先を突き立てた。

「い……っ、ぐぅ!」
「親切を無駄にする気か? それとも、痛みがある方が、生きている実感があるか?」

 頭の片隅で、男相手に欲情するわけがないと思っていた俺を嘲笑うように、しっかり芯を持ち始めた自身に苦笑した。
 他に方法等、いくらでもあったはずだ。
 第一、この男と俺はそこまで親しくも無い。
 夏紀が死んだ今、繋がりすら消えてもおかしくはない関係なのだ。
 それを、ずっと夏紀の告別式から考えていた。
 この男と、切れる事。……それを、嫌だと思う俺の事を。
 綺麗だった、怯えを見せる瞳も絶望に染まった顔も。
 普段、がさつで馬鹿な事しか口にしない顔が、今まで見た誰よりも俺の中の何かを、刺激する。
 汚したい、傷つけたい、――独占したい。
 そんな、顔をしていた。
 逃げる腰を掴み、指を勢いよく引き抜き、俺はわざと音を立てジーンズのジッパーを下ろす。
 合わせ目から引きずり出した、熱を持った自身の先端を、志賀の蕾に押し当てた。

「けん……っ!」

  引き攣った悲鳴が、聞こえた気がした。

 

 

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