オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
一気に貫いた志賀から、押し潰された絶叫がほとばしった。
「全部入ったぞ、志賀」
「あ……あ……っ」
ガクガクと震える腰を抱え直し、俺は今度は一気に入口まで肉棒を引き抜く。
衝撃に呻く志賀に構わず、俺は抜き差しを開始した。
ただ、突っ込み中を犯すだけの行為を、俺は何度も何度も繰り返した。
互いに快楽を求めるものではない、一方的なこれは――暴力だ。
理性で理解はするが、身体はそれを拒んでいた。
ただ、目の前の志賀を犯す。それだけが今の俺の、望みだ。
「ひぐ……っ、うが……あ……ッッ!」
痛みに呻く志賀以上に、狭い器官に締め付けられる俺もきつい。
舌打ちを漏らし、俺はうなだれる志賀の長い髪を持ち、頭を引き上げた。
「おい、女になるならもう少し気分出せよ。色気もないのか、お前は」
「あう……ッッ」
髪を引っ張られ、顔を上げた志賀が肩越しに俺を睨みつけてきた。
その恨みの篭った視線に、肌が粟立った。
ゾクリとするほど、強烈な眼差し。しかしそれは、間違いなく、俺を視界に写していた。
その事実が、仄暗い感情の中で、熱く膨れ上がる。
「そうやって、俺だけ見ていろ。夏紀に脇目振る、隙もないぐらいにな」
まっすぐに志賀の視線を受け止めたまま、俺は背筋を駆け昇る熱を吐き出すために、一瞬身体を強張らせた。
吐き出された熱に顔をしかめる志賀を見ながら、俺は口角を上げて、笑った。
****
「……姉貴? 俺だ、悪いが車回してくれ。ああ、……そうだ、その訪ねた奴が倒れていたんだ。家に連れて帰る、ああ、お袋には適当に説明しておいてくれないか」
日が落ちた明かりのない室内で、俺は濡れて体温が低くなった意識のない志賀を抱き締めていた。
失神した志賀は、本当に死人のようで。
暗闇の中から、何物かが奪いに現れそうで、俺は必死にその身体を腕に抱いていた。
痩せた、細い身体。
風呂場でどれぐらい、この身体に無茶をしたのか。
「……夏紀」
取り返しのつかない真似をした俺を、叱るなら叱って欲しいと、何度も会えない幼なじみに願った。
「なんで、死んだんだ……ッ!」
身勝手な逆恨みと思いながらも、消えた夏紀へ怒りをぶつけた。
空いた手で、埃が積った床を叩く。
――お前さえ、いれば。
一瞬で狂った歯車に巻き込まれ、回り出した俺達の関係は…まだ、始まったばかりだった。
………………………………………………………
一旦、切ります。
続編更新お待ちくださいませ。
にほんブログ村
好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。