オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
克巳さんと俺は、実は2歳も歳が違わない。
現在、27歳と25歳。
もっと厳密に言えば、1歳8ヶ月。
俺が早生まれだからね。
学年としては、一つしか違わない。
ガキの頃ならいざしらず、二十歳越えて社会に出たら、一歳差なんてあってないもんだと、俺は思ってたんだけど、どうも世の中そうじゃない人もいたらしい。
「高梨は生意気なんだよ、俺に逆らってばっかで」
「……充分、従順だと思うけど?」
「その言葉遣い、その態度だ! …段々お前、俺を、敬わなくなって来てる…」
只今、久々の逢瀬中。
俺は高校教師なんで、この時期期末テストで忙しく。
自称天使もカリソメの人間の仕事(こう見えて歯科開業医)が忙しく、全然連絡すら取れなかった。
で、俺がお説教されてると。
酔っ払いの戯言、で流せばいいんだけど。
全てにおいて、無視は禁物だし。なかなか難しいんだよね、克巳さんのご機嫌取るのは。
ていうか、敬うって。
態度で充分伝わらない?
「……生意気なんだよ、年下のクセに」
「ハイハイ、すみません」
なら俺、一秒でも早くあんたより先に生まれてたら、偉そうに包容力発揮して懐いてくれてた?
克巳さん、確か今までも年下とばっかり付き合ってきたって言ってたけど、じゃあ俺はそいつらより酷い?
「俺は克巳さんが、大好きなんだけどなー。克巳さんは俺、それほど好きじゃないのかなー」
俺にも愚痴らせてよ、と呟いたのを、酔って目の据わった克巳さんはちゃんと聞いてたらしい。
「馬鹿か!おーまーえーは!俺の包み込むようなこの、聖母のごとき愛情がわっかんねぇの?」
「……つまり好きってこと?」
「お前、俺の懐の広さなめんなよ。地球何個分だと思ってんだ」
「規模デカ過ぎてわかんないよ、ソレ。でもつまり、克巳さんは俺好きなの?地球何個分も」
「そーだ、わかったか!」
はは、珍しい。誘導尋問にはしょっちゅうひっかかるけど、なかなか俺が好きって言ってくれない人が。
本当、この人の前に俺、もう少し大人として現れたかったよ。
そしたらもっと無条件に、甘えてくれてたよね?
僅かな歳の差が、毎日もどかしいよ俺。
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どうなんですかね、こんな大人。
でも、年齢差の中でのプライドって、結構拘る人の方が可愛いと思います。
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【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。