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オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。

2024年11月15日 (Fri)
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2009年07月25日 (Sat)

 タイトルそのまんまです。 線香花火をする二人。

拍手[1回]



「なんかさ、キスみたいだよね」

 近づけた小さい火花を散らす玉が、二つ静かに付いたのを、眼鏡な優等生面はそう称した。
 バイト先のコンビニで、ガキが袋破いたもんで返品処理かけた花火セット。
 店長が持ってけと言うから持ち帰り、さっきまで仲間達と派手な種類のをやりつくしてしまった。
 で、最初から一人線香花火を黙々としていたこいつに近づいたら、これだ。

「お前でも、キスとか興味あるんだ」
「そりゃ人並みに」
「聖人君子かと思ってたわ」
「は……いっそなけりゃ楽だよ、欲なんて」

 パチパチと散る火花を見つめ横顔の、レンズに僅かな光が反射する。
 こいつに、こんな顔させる奴がいることが、その時無性に悔しくなった。
 持て余す欲って、すげぇ気になるし。
 頼まれれば、いくらでも触れてやるのに。
 俺でよければ、いつだって。

「……なんかキミ、勝手に意味深な妄想してるでしょ」
「してねーよ」
「キスなら、させないからね。――まだ」


 一瞬大きく弾けた火に照らされた顔は、挑むような表情をしていた。
 ポトリと落ちた火の塊を爪先で踏み付け、俺も負けずに挑発するよう睨みつけた。

 眼から散る火花も、大きくなればいい。
 そしたらいつか、くっつくかもしれない。


 


……………………

 線香花火の儚さも好きなんですが、いつまでも落ちないで必死に燃える根性も好き。
 そんなイメージで。

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