ジェネレーション・LOVE １

　傾向：歳の差/加齢臭/生きて来た軌跡と出合えたキセキ。

【問題】
オッサン（50代）×若者（20代）で。

出来れば、オッサンは本当に足臭そうな、加齢臭メタボバリバリ、頭部と財布の中身が寒そうなオッサンでお願いします(>_<)
えげつないくらいの意欲作品を是非(>_<)

　
　世間的には、親子だと思われてるかもしれない。
　れっきとした恋人関係である相手は、三十歳年下。
　一年同居中だ。
　そんな若い燕な彼が、最近冷たいのが悩みだ。

　＊＊＊

「今月、洗剤と柔軟剤の減り早いんだよな」
「ああ、夏だからな。毎日洗濯機回せば……」
「一回に使う量が多いんだよ、誰かさんくせぇから」

　家計簿をつける、しっかりした経済観念のある子だなと感心していた俺の頭を、見えない何かが殴りつけて来た。

「……おれのせいか」
「自分の靴の臭いとか、嗅いだことあんのかよ。あんたなら、犬じゃなくても、歩いた跡追えるぞ」

　辛辣だ。
　若さ故の、辛辣さが、胸に来る。
　やたら部屋の中に、芳香剤や消臭剤の類が置かれているのは、ただ彼が若いからかオシャレに気を使ってかと思っていた。
　違うのか。

「まさか……女子高生みたいに、オヤジの臭いがつくから洗濯は別とか言わないよな？」
「はぁ？　そんな水道代勿体ない真似するかよ。ちゃんと一手間かけて、消毒しとるわ」

　……消毒。
　家電量販店の店長代理とはいえ、奥で踏ん反り返るわけにいかず。
　9階建てビルを、階段移動しまくれば大量に汗もかく。
　汗が酷いと言えば、彼は制汗剤入りシートや、タオルを押し付けて来た。
　そりゃあ確かに、最近自分でも、体臭がおれの親父に近付いて来たと思うが。
　……かなり、へこむ。

「ちょっと、何へこんでんの？　え、俺なんか言い過ぎた？　ごめん」
「いや……おれがオヤジなのが悪いんだ……」
「超気にしてるじゃん！　違うって、そうじゃなくて！」

　あー、と頭を抱えると、彼は小振りな唇を尖らせた。

「……オッサン臭いって、あんたが言われるのが嫌なんだよ」
「は？」
「オヤジだから汚ねーとか、臭いとかうちの職場で言ってる女いてさ。……あんたのことじゃないのに、ムキになった。悪い」

　そういうことか、と納得する。
　罰悪そうな彼に、俺は笑い返した。

「じゃあ、大好物のトンカツとトロサーモンで手を打とう」
「脂っこ過ぎだろ！　歳考えろ！」
「……じゃ、じゃあ譲歩して、減塩醤油とカロリーオフマヨネーズを止めてくれ」
「了解」

　仕方ないように呟くと、渋々彼は財布をジーパンに捩込み立ち上がる。

「ついでに、靴の消臭剤も買ってくるわ」
「……ああ」

　気遣いは嬉しいが、なんとも複雑な心境だ。
　オッサンは。

　

　－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

　オッサン攻めを広め隊！(笑)
　綺麗なおじ様より、小汚いくらいのオッサンが愛おしいです。
　生意気な年下受けは、セットで美味しいです＾p＾　
　という、趣味全開のお話。
　働くお父さんが、頑張る勤労感謝の日に(笑)




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