オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
「大人しくしろ! しないとこの……オッサンの乳揉むぞ!」
「やっ、止めろぉ! 店長の推定Bカップのおっぱいを!」
「なんで知ってるんだキミィ!」
***
「すとーっぷ! 動き悪いわ、やり直し。デブ、汗拭いてこい」
「デブ言うなのっぽ!」
「チビ眼鏡もボサッとしてんじゃねーよ、お茶だろお茶」
「あ、うん……」
僕たちは、お笑い芸人だ。コントトリオを組んで、3年の新人。
小学校時代からの腐れ縁で、悪友……というか。
僕一人が、ヒエラルキが低い。
180センチの長身モデル顔のリーダーは、某W大をしっかり卒業してるインテリイケメン芸人。
110キロの巨漢のマルちゃんは、体格に見合わない機敏な動きと大食いがウリで。
165センチ50キロの、普通な僕は、ただの眼鏡だ。
事務所の扱いも、ほかの先輩達からの扱いも、とにかく酷い。
本当ならマネージャーがやるような、お茶の買い出しも煙草の買い出しも、二人は当たり前に僕に押し付ける。
ペットボトルよりも重い気持ちを抱えて、稽古場に戻れば、二人は慌てて飛びのいた。
「お茶……」
「ばっ、ノックくらいしろ!グズノロ眼鏡!」
「早く持って来い!」
小走りに駆け寄って、二人に一本ずつペットボトルを渡す。
僕の分は、いつもない。
二人の余りを、分け与えられる。
「ほら、飲め」
「……うん」
「俺のもやる」
「うん」
わざわざ味の違うお茶を買わされ、毎回そうやって別々に飲まされる。
たまに僕が自分の分を買うと、二人は必ず意地悪して飲みかけのを取り上げて、二人で飲み切るんだ。
……なんか僕は、可哀相なんじゃないだろうか。
泣きたくなってきた。
「おい、どうした?」
「どっか痛いのか?」
俯いて歯を食いしばって、涙を堪えてたら、二人が急に慌てだした。
昔からそうだ。
意地悪して、僕の上履きをわざとごみ箱に入れては、のっぽはおんぶして移動させてくれて。
マルちゃんは、給食のみかん独り占めしといて、帰り道僕にそれをくれた。
優しいのか優しくないのかわからない友達に、僕はずっと振り回されてる。
「……僕のこと、嫌い?」
「そんなワケあるか!」
「嫌いならこんな仕事してるか!」
二人はいつも言うんだ。
僕が、小さい時見たお笑い芸人のトリオが好きだって言ったから、お笑いやるんだって。
そんな二人が、僕もいつまで経っても嫌いになれない。
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しばらくなんか、重苦しい話が続いた気がしたので書いた、軽いお話です(笑)
そんな溺愛な二人に挟まれた眼鏡君は、幸せだと思いました。
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【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。
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