オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
「結局なんも出なかったよなー」
隣で呟いた、ハンドル握る彼氏に、曖昧に頷く。
この人、強がりだけど本当は凄いチキンだから、言いたくても言えない。
……さっきから、バックミラーにスプラッタな顔した落ち武者が見えてるなんて。
「なんかさー、最恐スポットとかネットで見たから行ったのに、拍子抜けだよな」
「……そだね」
いや、さすが言われるだけのことありましたよ。
十数年前に、火事で焼失したラブホの跡地。
利用者と従業員が、数人亡くなったと言われてたけど、場所柄かそれ以上に溜まっていた。
多分、近くにダムがあるから水辺に誘われて来るんだろうな。
「なぁ、早く済んだし飯食う?」
「あ、うん」
「なんだよ~、無口になって。怖かったか?」
「うん、雰囲気が……ちょっとね」
黒焦げに胸やけ中です、とも言えず。
バックミラーの落ち武者が消えたのに安堵しつつ、俺は見えて来た24時間営業のファミレスの明かりに微笑んだ。
* * *
「いらっしゃいませ~、三名様ですか」
スカスカの店内に足を踏み入れた瞬間、出迎えた店員の言葉に二人で顔を見合わせた。
「いや……二人ですけど」
彼が訝しげに言い返せば、店員が慌てて頭を下げる。
俺もつい、背後を振り返った。
――誰もいない。
「担いでるんだろ、あの店員。ここにこんな時間に来るなんて、スポット帰りだと思って」
「かもね」
席に着くなり、煙草をくわえた彼に答えつつ、辺りに目を凝らす。
いない……と、思う。
本当に、担がれただけかなと思っていたところに、店員が水を持ってきた。
「あの、一つ多いです」
テーブルに置かれた、三つの水に、彼の顔が引き攣りだした。
俺も眉をひそめる。
「そうでしたか? 失礼しました」
水を下げる店員を見送り、彼と二人顔を見合わせた。
「ちょ、お約束過ぎんだろ」
「ね……俺にも見えないのに」
「え?」
ポロリと零した言葉に、彼が目を見開いた。
しまった……超失言。
「お、お前! なんか見えてたのか!」
「あ、いや、感じるだけって言うか……」
「うわぁぁぁー!」
彼が叫んだ瞬間、店内の電灯が一斉に消えた。
迷わず手を握りあって、店を飛び出す。
「またお越しください」
はっきりとした声を、背後に聞きながら車に飛び乗り、俺達は夜通し街を目指した。
――街道沿いにファミレスなんて無いと、俺達が知ったのは翌日のことだった。
…………………………
本怖よりも、世に奇妙的な(笑)
ネタは鉄板です。
コップの水が多いとか、会ってた人間が実は…とか。
投下時、「萌えより恐怖が来ました」というコメントばかりで、私的には「これで!?」と思ってしまったんですが…すみません<(_ _)>
オカ板住人で、すみません。
ガチの不思議・怖い話し系は、出すのが難しいと思いました(間違ってる)
なんか幽霊絡めた話と言うと、感動系かH系ネタが多いなと思ったんで…こんなになりました<(_ _)>
▽ランキング参加してます★お気に召したらポチリお願いします。
にほんブログ村
PR
この記事にコメントする
☆New Entry☆
(06/22)
(06/20)
(06/20)
(06/18)
(06/18)
(06/17)
(06/15)
(06/15)
(02/16)
(02/16)
トップ記事へ戻る。
(07/01)
(07/02)
(07/03)
(07/03)
(07/03)
(07/03)
(07/03)
(07/03)
(07/03)
(07/03)
カテゴリー
各作品はこちらから
お好みのカテゴリーへ飛んで下さいませ
LINK・RANKING
お世話になってます。
BL♂GARDEN様以降はランキング・検索サイトです。
お気に召したら、ポチっと頂ければ、こっそり管理人喜びます。
訪問者
ご来訪ありがとうございます。
アクセス解析
プロフィール
HN:
智祢
HP:
性別:
女性
趣味:
TVダラ見(ドラマとバラエティ) 妄想
自己紹介:
腐女子歴人生の半分。
好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。
好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。