オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
「なぁ、今日は下僕いねーの?花嶋」
「下僕ってか、犬コロだよなアレ」
学食で飯食ってたら、同じ学部の同級生連中がやって来た。
好き勝手に言ってんじゃねーよ、と声には出さず俺は取り巻きを一瞥するに留める。
ならなんなんだ、と反論された時に答える術がねぇからだ。
「花嶋とアイツって、どう考えても虎と兎の関係だよな」
「あ? ……あれが、兎ってツラかよ」
「や、見た目じゃねーよ。見た目なんてせいぜいあいつ、子猿程度じゃね? あ、あのチンパンジーの子供。テレビでよく見るヤツ!」
「猿? もうちょっとマシじゃね? なら犬の方が近いじゃねーか。眼とか」
「別にあいつの外見とか、俺らどうでもいいし」
いや、俺だってどうでもいいっつの。
つか、アレを可愛いとかマジ思ったことねぇし。
だからって、可愛くねぇともおもわねーけど。
俺の反応が、奴らには意外だったのか食いついて来やがった。
「なぁ、マジなんなのあいつ。花嶋、あいつとそんな親密な関係なのか?」
「別に」
「だって俺ら、あいつの名前も実はよく知らねーし。連絡先も家も知らねーし」
「お前ら、外でも会ってんだろ?」
うるせぇな、つか面倒臭ぇし。
「パシリならパシリで、いーだろが。人のモンに興味示してんじゃねーよ」
一瞬、シーンと場が静まり返った事に、俺は気付かなかった。
その場にいた全員が、これでもかと眼をかっ開いてやがるんで、俺は眉をしかめた。
「……んだよ?」
「いや、なんかな。そうか、お前のモンね」
「なんかすっげー独占欲なんですけど! 超花嶋らしいけど!」
げらげら笑う連中に対して、俺は否定しかけた口を閉じた。
どうせ、俺専用なのは違わねーんだ。
こいつらが、それをどう取ろうと正直、どうでも良い気分だ。
俺とあいつの関係に、名前をつけんなら何なら正しいんだか。
あいつが俺のなんなのか、なんて俺が一番知りてぇよ。
あと一つ、パズルのピースが足りねぇみたいな、かっちりハマんねぇみてーな関係。
どうなったら、満足すんだろうな。
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花嶋、超葛藤中。
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【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。