オリジナルBL小説置場。 ご理解のない方はUターンを。 萌え≠エロ持論で作品展開中。 短編中心、暇つぶしに読めるお話ばかりです。
授業が終わり、机の中身を鞄に移していたら、誰かが背中にぶつかって来た。
「あっ」
「あ、ワリ……て、なんだお前か」
クラスでいじめっ子リーダー格な、相澤。
散らばった僕の机の中身を、一応拾ってくれるのか床にしゃがみ込んだ。
「なんだコレ、少女マンガか? そーいやお前、マンガ好きならエロマンガとか持って来いっての」
「うわぁぁぁぁ、それはダメっ、違っ!」
相澤が手に取ったのは、従姉妹に借りた――BL漫画雑誌。
今日これから会って、返すのに持ってたのに!
「……なんだコレ」
相澤が雑誌をパラパラめくるごとに、眉間に皺を寄せてくる。
僕は血の気が引くのを、今リアルに体験していた。
えぇそうですよ、僕は腐男子ですよ。
別にリアルに男の人と付き合いたいとまでいかないけど、妄想だけなら自由な腐男子ですよ!
……なんて、大声では言えない。
「相澤~、ナニ何マンガ?」
「あー……つまんねぇから、別にお前ら見なくていんじゃね?」
相澤はそう言って、僕に雑誌を放り投げて来た。
遊び仲間が遠ざかると、相澤が僕の傍にものすごく近く寄って来た。
軽蔑される! 変態だって、きっと言いふらすんだ!
あ、でももしかしたら、マンガみたいにコレをネタに、僕に何かエッチな事を要求してくるかもしれない……!
色んな想像と妄想で、パニクる僕に、相澤は少し真面目な顔をして言って来た。
「お前マンガ好きなのはいーけど、あんま変なの持ってくんなよ? あいつらにからかわれんぞ」
「え? ん、ありがと……う?」
予想外な反応に、僕は間抜けな顔で相澤を見つめた。
「お前なぁ、そんな顔すんなよ」
なんだろう、このどっかで見たり聞いたり読んだりしたようなシチュエーション。台詞。
「ほら、それしまって早く帰れ」
「あ、うん。じゃ、じゃあね相澤」
当然従姉妹(腐女子)に、今日のいきさつを話せば目をキラキラさせて喜んだ。
「やったー、ユキ君ついに攻め様ゲットフラグキター!」
「……どうかなぁ、相澤が僕になんて」
「きっとそう! あたしの好物、いじめっ子×ヲタクで一つ!」
「ん~……どうかなぁ」
思ってたより、優しかった相澤の態度とか顔を思い出し、僕はちょっと赤くなった。
まだ、それは恋が始まる予感のお話。
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ヲタク男子と、腐男子の明確な違いが実は微妙にわからない…んですが。
イメージとして違ってたらすいませんという。
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好きな系統は、
【俺様×健気】【ヘタレ×女王様】
萌え≠エロが持論です。でも、本番≠エロだし、下ネタはOKなんで、オカズになるようなエロは書けないということだけご了承ください。